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西野椰季子のサイト

【アトピーを治したくて玄米を始めたら腰の激痛で寝たきり生活に】

体を治すための玄米食で、なぜ、悪化してしまうのでしょうか?
玄米食と玄米指導の問題について切り込んでいきます。

Mさんは、30代の女性です。
腰がひどい激痛で、起き上がれず寝たきり生活だというのです。
日常生活もままならない状態になってしまい、体も心も極限状態……もう一刻も早く何とかしたいという思いで、ご相談に来られました。
一体、彼女に何が起こったのでしょうか。

アトピーを治したくて玄米を始めたが混乱


Mさんは腰痛になる前に、アトピーを治したくて、10年ほど前からゆるくマクロビを取り入れるようになったということでした。
しかし、その食事内容をお聞きすると、全く体に合っていない食べ方だったのです。
Mさんは、穀類と油が大好きでした。
塩分の量をどのくらいにすれば良いのか分からず、とったりとらなかったりを適当にやっていました。
何でも美味しく食べられてしまうため、何が良いのか悪いのかが分からない状態になって混乱されていました。
さらに悪いことに、マクロビの教室で「美味しく感じるものを食べればいい」と教えられたのだそうです。
これは”ある意味においては正しい”です。
ある意味とはつまり、体の健康状態を維持するために正しいから美味しく感じるのなら、ですね。
しかしとりあえず何でも美味しく食べられている場合は、体にとって何が正しいのか分からなくなってしまいます。
マクロビ料理教室へ真面目に通い、講師にアドバイスをもらって、それを素直に実行していたというMさん。
実はこれが、間違いと混乱の元になってしまいました。

アトピー以外にも玄米で悪化した症状

とりあえず何でも食べる、という体に合わない食事を続けていると、どうなるのでしょうか?
問題の根本的な部分が全く改善されません。
むしろ、問題が悪化してしまいます。
Mさんも、アトピーがひどくなってしまったのです。
それでも、指導されたことだし、症状が悪化しても「好転反応だからこれでいいのかな?」と、食事内容に問題があることには気づかずに毎日を過ごしていました。

ところが……。
想像を絶する激痛が、Mさんの腰を襲います。
腰から股関節の辺りが硬化して、時折耐え難いほどの鋭い痛みが走ったり、動かすとゴリゴリと音がするほどに。
痛みで体を動かすことも困難になり、とうとう寝たきり状態になってしまったのです。

アトピーと腰痛の原因は幼少期からの食事内容


Mさんの症状は、幼少期からの食事内容が主な原因です。
例えば、卵。これは下腹部から太ももの辺りに溜まりやすく、卵巣の周辺に問題を起こしやすくなります。
子宮や腎臓にも影響を与え、タンパク質過多になり、それが硬化しやすくなって、腰痛になります。
アトピーにも、タンパク質過多は良くないです。

しかしもっと良くないのが、農薬や添加物などの化学物質と、砂糖です。
Mさんは甘いお菓子が大好きで、ご自分でも糖分中毒になっているという認識がありました。
それでも、やめられなかったのです。
しかしもっと悪かったのは、症状や体質のことを全く考えないマクロビ指導を信じて実行してしまったことで、体はますます悪い方向へむかってしまったことです。

指導者から、果物は禁止、水分は一日2合、圧力炊き玄米と鉄火味噌を食べるようにと言われたのです。
これらは全て、陰陽真逆のやり方。悪化して当然です。
マクロビを始めても、砂糖以外の甘味料や、イモ・カボチャの糖分なら食べて良いと思い、沢山摂っていました。
糖分中毒が、別の形に置き換えられただけだったのです。
これでは、根本的な問題は解決しません。

玄米食でアトピーが治せない理由


アトピーを改善するには、食事を整えるのが一番近道で、安全で、有効的です。
私自身も、食事でアトピーを完治しています。
しかし、いわゆる一般的に広まってしまったマクロビオティックのやり方だと、全く効果が無いですし、かえって悪化してしまうのです。
その最も大きな原因は、「玄米」と「塩分」と「油」です。

國清先生もおっしゃっていました。
「玄米と魚入れてたら、皮膚の病気やアトピーは治らない。でも、玄米と魚やめたら治る」
これはどうしてかというと、アトピーというのは、そもそも肝臓が弱っているために起こる症状だからです。
肝臓に悪いものの中で、塩分と油と動物性、そして糖分があります。
油分の多い玄米と動物性である魚は、アトピー悪化の原因となるのです。
甘味料も、免疫力を低下させ、しかも狂った味覚の修正になりませんから良くないです。

間違った無塩食のやり方で、さらに悪化


Mさんは、上記のような間違ったマクロビ指導に加えて、無塩食を実行していました。
というのも、指導者から「無塩食を2週間でも3週間でもやったらいい。無塩一週間(陰性食)と、玄米の陽性食を一週間と交互にやっていけば、やがて中庸になる。」
という、完全に間違った食事指導をされていたのです。
この間違いの意味について、私が詳しくご説明すると、Mさんは深く納得されていました。
私の個人相談に来られてから、みるみる体が楽になっていくことが実感できていたから、体感として納得できたのです。
体で腑に落ちるというのは、真実そのものですから、ゆるぎない安心感を得られます。
無塩食は、表面的な理解で取り入れると確実に失敗しますので、注意が必要です。
塩分を抜いたら無塩食と考えるならば、それは大きな間違いを犯しているのです。

しかも、無塩食を陰性食と捉え、それと玄米食を交互にやったら中庸になるという話・・・
これは理論的にあり得ませんから、もしそのような解釈をしている人がいたら、完全に間違っているので気を付けて下さいね。
念のためですが、Mさんは現在、私の指導ではまだ減塩食の段階です。
無塩食がきちんと実行できるまでには、まだ時間がかかります。

アトピーと腰痛が劇的に改善

Mさんは、ご家族がマクロビに理解がないために協力を得られず、自分で自分の身を守るしかありませんでした。
料理が苦手だというMさんでしたが、私の考案した簡単に作れる野菜料理を何とか頑張って作るうち、体がみずみずしくなっていくことが嬉しくなり、どんどんご自分で料理するようになっていきました。

以下、個人相談を受けられてからの体の回復の状況を簡単にまとめておきます。

1週間後、立ったり座ったりができるようになりました。
最初は動けないほど痛みがあったMさんの体は、次第にほぐれていき、自力でトイレへ行けるようになりました。

3週間後「久しぶりに、お風呂に入れました」と報告をいただきました。
椅子に座っていられるようになりました。

4か月後、杖なしで家の中を歩けるようになり、洗濯などの家事もできるようになりました。
5か月後、長い間一階で寝て暮らしていたのですが、階段を上って二階へ行けるようになりました。
車でスーパーに買い物に行ったり、ウォーキングもできるようになりました。
料理の腕も上がって、毎日が新たな発見です。
アトピーも、だんだんと乾いた状態に。

Mさんは、正しい食事によって、人生を取り戻しつつあります。

 

 

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