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西野椰季子のサイト

【人生を取り戻す食事】

今日は、料理がおっくうで休職中の35歳女性Sさんが、人生を取り戻したお話です。

休職の原因

Sさんはここ何年もの間、料理を作る気が起こらないというのです。

同居しているお母様やお祖母様が料理を作っているのですが、しかしそれはSさんの体に合わないものばかり。
市販の出汁、化学調味料が使われている加工品、砂糖、肉を使った料理で、味が非常に濃いのです。

味噌汁を飲むと、頭痛がしてくるのです。
肉は臭くて食べたくないけれど、とりあえず口に運ぶ…。

しかし美味しいと感じられないため、あまり食べられないのです。
その反動で、食後にパンや菓子を食べてしまう生活でした。

一応、出された野菜も少し食べるけれども、マヨネーズなどの加工調味料や醤油の塩分で誤魔化して無理やり食べており、素材の風味も全く分からない。
それでも料理をしたくないので、不満を埋めようと、市販の惣菜やファストフードを買って食べるのです。
これらも非常に美味しくなく、食べた後気分が悪くなり、ますます落ち込むということを繰り返していました。

でも自分は料理が下手で自信が無いし、野菜の見分け方もわからず、道具も何を使っていいか分からない・・・。
そんな辛い日々を送っていました。

外出と引きこもりを繰り返す日々

そうこうするうちに、市販品やの原材料の恐ろしさを知り、怖くなってきました。
体に悪いんだろうな、美味しくない・・・でも料理できないし・・・と口に運び、食べるけれども、
結果的に体調が悪くなり、精神面も落ち込んでいく日々を過ごされていました。

仕事にも行けなくなり、人に会うのも億劫になってしまい、引きこもりがちになりました。
少し外出できるようになることが数日続くと、気分の落ち込みが数日続く・・・を、繰り返していたそうです。

病院に行くと投薬治療になるのは分かっているので、行きたくない。
でも、じゃあどうしたらいいのか?

悩んでいろいろ探し考えた末、やはり食事で治そうと決意され、私のところへご相談に来られたのです。
「社会復帰して、精神的に安定し、体にとって正しい料理が作れるようになりたい」ということが目標でした。

問題の根源は米の多食だった

現在食べている物もかなり問題があるのですが、そもそもなぜこうなったかというと、Sさんの子供時代からの食事に問題がありました。
とにかく米ばかり食べていたのです。

お母様とお祖母様の作る、肉の多い砂糖と塩分の濃い料理に漬物と米を山ほど食べる、という毎日だったそうです。
米を食べない時はパンと卵とチーズ、という食事。

このような食生活の結果、体調が悪くなったので、何かおかしいと思ったSさんは、マクロビや素食の本に出会います。
それらを読んだところ、ここにまた問題を積み重ねる原因を作ってしまいました。

これらの本は大抵『米を食べれば良い』と書いてあるのです。
子供時代から米ばかり食べていたSさんは、それをそのまま良いことと解釈してしまったのです。
そのため、ひたすら米を食べる生活を続けました。

ごはんのお供とよく言いますが、もちろん合わせる副菜は、味の濃いものです。
塩分の強いものを食べていると、米を食べる量も増えていきます。

米(炭水化物)と塩分の多い食生活をしていると、体には毒素が溜まり続けてしまいます。
そして溜まった毒素は、血液を汚し、それが脳に巡りますと、気分の落ち込みになります。

炭水化物の糖分と砂糖によって、シュガーハイになるのも影響していますね。
料理をするのが億劫というのも、いろいろな原因がありますが、大きな原因の一つはこの血液の汚れによってドロドロし、体を動かすのがつらくなっていくことです。

血の汚れによって頭もボンヤリしてきますから、体にとって良いことと悪いことの区別が薄くなっていきます。
頭の片隅でボンヤリと「体に悪いんだろうなあ」と思っていても、はっきりとはしないため、片隅に追いやられているままなのです。
とても恐ろしいことですね。

Sさんはその恐さに気付き、何とかしなければ!という思いで、ご相談に来られたのです。

食事を変えて、症状と精神状態が劇的に改善

主な症状は、一日中眠い、だるい状態がひどく、毎日頭痛。
胃の不快感、くしゃみ、咳、鼻水、喉のイガイガ・痛みが慢性化していました。

さて相談を始めてからというものSさんは、料理をするようになりました。
私のレシピでどんどん作っていただき、問題のある献立内容は修正をし、塩分量の調整をしました。

1週間が経つと、なんと、上記の症状は全て半減しました。
特に頭痛や胃の症状はなくなり、鼻水と咳が少し残る程度になりました。
そして3週間後には、これらの症状は完全になくなったのです。

パンや菓子類は自然に欲しくなくなり、というよりも頭に思い浮かばなくなりました。
米の過食もなくなりました。
これは肉や濃い塩分をやめたことが大きく影響しています。
極端な陰陽バランスから抜け出せたのです。

体に悪いと思いながら無理に食べていたものを一切やめたので、後悔や自己嫌悪がなくなり、精神的な安定を取り戻すことができました。
とても、気持ちが楽になったのです。

これは、Sさんが3週間毎日、自分のための料理を作る努力に励まれた結果です。
Sさんは、「今までの人生で無かったほど沢山の野菜を食べて、体に心地よい食生活ができて本当に良かった」と喜んでいました。

自分のための人生を取り戻す

Sさんは、空腹を我慢することもなく、不自然な欲求もなくなりました。
体が満足する食事をすれば、精神は安定し、自分のために良いことをするようになるのです。

料理をしたくないというのは、「自分にとって良いことをしたくない」という意味になります。
それによって罪悪感が積もり、益々気持ちがふさぎ込んでいってしまうのです。

3週間の個人相談で、頭も体も軽くなり、前向きになれたSさん。
料理もできるようになって、本当に喜んでいらっしゃいました。

私のレシピはとても簡単で美味しく作れるように設計しているので、レシピに沿って作ることにより、どなたにも美味しく作ることができるのです。
自分の手で作ったものがとても美味しく、そして体に良い作用がもたらされると、人は、心からの幸福感を得られるのです。

「西野先生のレシピで料理を作ってみて、こんなに沢山野菜を使った料理は、作るのも食べるのも初めてでした。そして、初めて野菜を美味しいと感じました・・・」
と、Sさんは驚いていました。

Sさんは長い間に溜め込んでいた毒素がありますから、まだこれから波があると思いますが、この調子で続けていけば、必ずもっと良くなると思います。
本当に良かったですね。

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