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西野椰季子のサイト

【除去食の問題点とは?】

アトピーなどのアレルギーで、いわゆる“除去食”を実行されている方もいらっしゃると思います。
「食べるとアレルギー症状が出るものを除いた食事」これを除去食と言いますね。

しかし、この『除去食』に重大な問題があるのです。

その問題とは何かというと、症状が出た時のものを、「現状の食事から除去しただけ」だと、実は根本的な問題解決にならないのです。
それどころか、むしろ悪化したり、別の問題を引き起こしてしまうことが少なくないのです。

Aさんの事例を元に解説していきます。

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除去食3年のAさんの症状

30代女性、子育て中のAさん。
Aさんもお子さんも、アトピーを発症しています。

アトピーを治すため除去食をしているのですが、どんどん体重が増えてしまいました。

丁度良い体重から+10kgくらいの体型なのです。
そして、アトピー以外にも沢山の不快症状がありました。

鼻炎、冷え性、のぼせ症、せき、首・肩・背中のこり、腰痛。
怒りっぽく、イライラする。
しかも年々、痩せにくい体質になっているのです。

除去食については、3年以上も実行しているということでした。
しかしアトピーは全く良くならないし、太り続けている…。

不快症状をたくさん抱えて、お子さんの食事の好き嫌いに悩む毎日……。

Aさんは、とても困っていました。

除去食の内容と問題点

Aさんの食事内容を詳しくお聴きしていくと、すぐに問題が明確になりました。

1日3食玄米を食べ、マクロビを実践されているつもりが、出汁は魚なのです。
甘いものの欲求が強くなっており、これをなんとか我慢するために、さつまいもやかぼちゃを大量に食べているということでした。

油はかなり厳格にやめているとのことですが、大豆や豆乳、ゴマはたくさん摂っていました。
とにかく空腹感を埋めるために、甘みの強い果物と芋・かぼちゃ、それから玄米など穀類で空腹を満たしてしのいでいる、という状態でした。

塩分量は減らしているということで確認すると、実際は全く減塩になっていないのです。
飲み物も、いわゆる古いマクロビの飲み物である「三年番茶」のみ。

これらはすべて、Aさんの体質・体調に全く合わない食事と飲み物だったのです。
それどころか、ますます問題を悪化させていくばかりなのです。

ひとつひとつ丁寧に「△△はやめていただき、そのかわり〇〇にしましょう」という感じで、まさに手取り足取りというアドバイスをしていきます。

しかし人は、長年やり続けたことを変えるのは、行動を変えると共に思考も変えていかなければならないことなので、その壁を越えなければ前に進めません。
これは誰もが通過することですが、Aさんも当初、困惑されていました。

除去食をやめてAさんへのアドバイス

Aさんの場合は穀類と芋・かぼちゃなどの炭水化物をあまりにもたくさん食べすぎていたので、これを一旦やめていただきました。
その代わりに、野菜をどんどん増やしていきます。

体内に蓄積した毒の、毒消しをしなければならないのです。
アトピーの方は非常に陽性ですから、甘いものの欲求が強く出やすいです。
しかしここで糖分過多になりますと、主要な臓器を弱めてしまい、症状が悪化してしまうのです。

そして、過去の食事により弱った臓器の回復も同時に行わなければならないため、素材選びや調理法にも工夫しなければなりません。

私の実体験からも言えることですが、アトピーは回復まで時間がかかることです。
根気よくやっていく必要がありますね。

除去食の問題は無料レシピ

Aさんはご相談に来られる前、ネットで「マクロビレシピ」を検索し、無料で投稿されている「マクロビレシピ」を参考に料理されていたそうなのですが、実はこれが問題の元でした。

というのは、無料のレシピサイトなどや個人のブログなどで投稿されているものは、マクロビとは到底、言えないレシピも多いのです。
作っている人もそれを見ている人たちも知識がなかったり、間違った知識でやってしまっているので、時には重大な問題になってしまうこともありますね。

ネット上のレシピや情報は、マクロビという言葉だけを鵜呑みにしないほうがいいですね。
Aさんの場合も、マクロビだから良いかと思っていたが実際は違った、という勘違いが多々あり、困惑されていたのはそういった無料の間違い知識が原因だったのです。

例えば、アレルギーだから○○を除去する、というような食べ方をしていますと、極端に偏った食事内容になってしまい、体とのバランスが取れませんし、陰陽も無視されてしまい、症状にも実際対応していないという結果を招いてしまうのです。

3週間の間に間違いの原因の元が発見されて、本当に良かったと思います。
もし発見されなければ、永遠に間違え続けてしまいますから。

大切なことは、現状の食事内容について、どこに問題があるのか?
ということに目を向けて、根本的な原因を改善する必要があるのです。

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