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【熱中症対策の失敗例から学ぶこと】

2018年8月23日

年々、熱中症の人が増えています。
毎日のように熱中症関連のニュースが流れてきますと、どうしても不安感が増してきてしまいますね。
すると、そんな心境を見抜いているかのように、ここぞとばかりに、様々な情報があふれかえり・・・
中には、明らかに不要と思われるものまでが製造販売され、この混乱に便乗しようとすらします。
必要なのか何なのか不明な商品が増え、情報が錯綜し、さらに人々の不安感が増大。
何が正しくて何が嘘なのか・・・ただただ、混乱するばかりですね。
私のところにも、熱中症に関するご相談やご質問を、毎日のようにいただいております。
混乱を整理するために、正しい知識が必要となります。

熱中症対策の間違い

熱中症対策というと、塩分をとりましょう、とか、水分をとりましょう、
・・・といった情報が、やたらに入ってきますね。
販売戦略も加わって、むやみに煽っている印象があります。
それで皆さん混乱されてしまうようです。
「夏は、塩分や水分の摂り方についてどうしたら良いのでしょうか?」と
毎日のように同じようなご質問をいただくので、この件について今一度まとめてみたいと思います。

まず1つ目の問題は、<塩分>です。
夏は汗を沢山かくため、体内から塩分がどんどん失われていくと言われています。
その分多めに摂ればいいのでしょうか?

でも、ちょっと待って下さい。
「その分」って?
「多め」って?
一体どのくらいなのでしょうか?

これについては、運動量や汗の量、また年齢によっても、大きく異なってくると思われます。

スポーツドリンクと塩飴で塩分過多

その人に必要な塩分の適量を知るのは、容易ではありません。
けれども、注意しなければならないことがいくつかあります。
塩分をむやみに摂っていると、血中塩分濃度が上がってしまい、脱水症状を起こします。
塩分の過剰摂取は、かえって熱中症の原因になってしまうのです。
例えば、
スポーツドリンク+塩飴で塩分過多になってしまい、血圧が急激に上がって倒れてしまった。
・・・という失敗例がありました。
スポーツドリンクと塩飴を組み合わせると、塩分だけでなく、血糖値も急激に上がってしまいますね。

そもそも日本人の場合、日常的に『塩分摂りすぎ傾向』になっています。
上記の失敗例は、すでに日常の塩分過多で、体がその処理で困っている状態だというのに、そこへ追い打ちをかけるようなことをしてしまったのです。
スポーツなど激しい運動で、ダラダラと長時間、滝のような汗をかく場合でなければ、塩分を補充する必要はない、とも言われています。
ですから、TVなどで「水分と塩分」とむやみやたらに塩分を摂るように呼び掛けるのを鵜呑みにすることは、間違いとなる危険性がありますので、注意が必要なことです。

不足するのは塩分だけではない

そして、これも無視されがちなのですが、
『ナトリウムだけではなく、カリウムも汗から排出されてしまう』のです。
カリウムを補充するためには、大量の新鮮な野菜が必要となります。

塩は、あらゆる食品や飲み物に含まれているので、よほど意識しないと、果たしてどのくらいの塩分を摂っているのかがわかりません。
あなたは、自分がどのくらい塩分を摂っているのか、把握できているでしょうか?
例えば、外食、加工品、加工調味料の多い人は、要注意なのです。
自分がどのくらい塩分を摂っているのか、わかっていないところへ、「熱中症で倒れた」「熱中症で死亡」などのニュースが耳に入ると、不安になり、「私も塩分が足りないのではないか」という強迫観念に襲われてしまうのですね。
この「不安感」というのが、やっかいなのです。
不安解消のために人が走りやすい行動として「多めに摂っておけば大丈夫だろう」となりがちです。
しかしこれはとても危険なことなのです。
多めに摂れば過剰摂取となり、体に害になりかねないのです。

体に不要なもの

本当に必要な塩分量など、どんな人でも、すぐに分かるものではありません。
ですから混乱してしまうのも当然ですね。
ここで冷静な判断をしなければなりません。
自分の体と、日常的に飲食しているもの、そして塩分量が、キチンと合っているのかどうか?の確認です。
間違っているならすぐに修正しなければなりません。

そして一番大切なことは。
足りないのではないか、ということよりも、
<余計なものを摂っていないか?>ということのほうに、目を向けるべきなのです。

砂糖とスタミナの害

たとえば、筆頭に上げられるのが『砂糖』ですね。
精製砂糖を体内で分解するためには、大量のミネラルが必要です。
砂糖を摂っていると、体内のミネラルはどんどん不足します。
ついでに、カルシウムの吸収を阻害します。
それに、スタミナをつけようなどと、焼肉やうなぎを食べたりするのも当然NGです。
このような高脂肪・高タンパクのものは消化しにくいので、暑さで疲れた胃腸には負担をかけます。
それを分解するために、さらに体が疲れてしまうという悪循環に陥ります。
それが、いわゆる「夏バテ」という状態です。
つまり「足りない」ことよりも「余計なものをやめる」ことのほうが大切なのです。

こんな人は要注意

外食が多い人、料理をしない人、野菜の食べ方が少ない人、パンやスナック菓子などの好きな人は、すぐに食生活を変える必要があります。
塩分過多の食生活を、すぐにやめるべきです。
こうした、むやみに塩分過多の生活をしていると、腎臓でその処理を行うため、過剰な負担をかけ続けることになってしまいます。
腎臓が疲弊して機能低下すると、体全体に甚大な被害を及ぼします。
熱中症になりやすい人ですから、本当に要注意です。
デスクワークなどで、座りっぱなしの人や、日頃運動しない人の場合は特に注意です。
塩分は摂りすぎず、控えたほうが良いです。
また、汗をかきにくい人も要注意です。
体の組織の萎縮と硬化、また血液の汚れで毛穴が詰まって代謝が悪くなってしまっているのです。
しかし、だからといって、今度は「塩分を抜けばいいか」というと、そう単純ではありません。
自己流の無塩、塩抜きは、大変危険なので、絶対にやらないでくださいね。

二つ目は、水分。
これについて、3つの間違い事例でご説明します。

スポーツドリンクの失敗例

<ケース1 スポーツドリンクを水がわりに飲んでいたら、歯が溶けてしまった>
知り合いの歯科医から聞いた、とあるお子さんの事例です。
治療に来たお子さんの歯が、ひどく溶けていて、診察した歯科医はびっくり。
連れて来られたのがそのお子さんのおばあちゃんにあたる方だそうで、
「何か、食生活で変わったことはありませんでしたか?」と聞いたそうです。
すると、そのおばあちゃん「栄養があるから良いのでは」と、水の代わりにスポーツドリンクをお孫さんに飲ませていたというのです。
それが原因で歯が溶けてしまったのです。
そのお子さんの口内は、本当に悲惨な状態だったとのことでした。
スポーツドリンクには、塩分の他に、砂糖が大量に含まれているのです。
砂糖が歯に悪いことは周知の事実ですよね。
ですからここではクドクドと書きません。
そして上記にも書きましたが、砂糖を体内で分解するためには、ミネラルが大量に必要です。
つまり、砂糖をやめないと、体内のミネラルはどんどん不足します。
ついでに、カルシウムの吸収までも阻害してしまいます。
その他、糖尿病の危険もありますね。

水を飲めば良いのか?

<ケース2 むやみに水を飲んで水毒になってしまった事例>
最近のニュースで、水をがぶ飲みして救急搬送されたという記事がありました。
こういうニュースが流れると、「水分摂り過ぎって怖いな」というように思う人もいるでしょう。
しかしちょっと考えてみましょう。
どうしてこの人は、自らの許容量を超えて、水分過剰摂取になってしまったのでしょうか?
その原因は、日頃の食生活にあります。
食生活が悪く、腎臓が弱っている場合に水分をたくさん摂ると、その処理ができないため、体内に水が溜まってしまう。
自覚症状が無いままに腎機能が低下しているケースは、意外にも多いのです。
長い間、日常的にお菓子好きで外食が多い人、濃い塩分、
固いもの(ナッツ、せんべい、ポップコーン、スナック菓子など、消化の悪い固いもの)をつい食べてしまう人、肉食や魚食が多い人は、要注意です。
干物、漬物、加工品などにも多量の塩分が含まれます。
頭痛薬や睡眠薬、その他の薬を常用している人も、腎臓に負担がかかっています。
冷え性、腰痛、疲れやすい、むくみ、顔の黒ずみや目の下のクマがあると、腎機能が低下しているかもしれませんので要注意です。
腎臓はとてもとても大切にしなければならない臓器なのです。
しかも、自覚症状がないままに悪化させてしまう場合が多く、一度傷めてしまうと、回復するのに非常に長い時間がかかります。

カフェイン中毒

<ケース3 カフェイン入り飲料とカフェオレの組み合わせで急性カフェイン中毒を起こした>
個人差もあると思うので、一度にどのくらい飲んだらそのようになるのかわかりません。
しかし、このように過剰摂取となってしまうのは、明らかに体との対話が失われている状態ですね。
ちなみに某カフェイン飲料の飲み過ぎで、亡くなった方や深刻な障害に陥った方もたくさんいらっしゃいますね。
一度に大量に飲まない場合でも、毎日飲み続けていて心臓発作を起こしたというケースもありました。
常飲はとても危険ですね。
また、このような飲料の場合、カフェインだけでなく砂糖や人工甘味料も沢山入っているので、それが血液や臓器に大きな負担をかけると思われます。
大変危険な飲み物です。

水分のまとめ

以上の3つのケースのように、「〇〇が良いから」というそれだけに意識を向けすぎると、道を間違ってしまうことが起こりがちです。
水分は、飲むものを選ばなければ意味がないばかりか、体にとって悪影響にもなりかねません。
また、飲み方や温度、濃度、飲む時間帯、さらに体調の変化などなど・・・、
様々なことを考慮しながら摂取しなければならないのです。
体調や体質は、本当に人それぞれですし、簡単にまとめて書くことができませんが、冷たすぎるものの常食・常飲は避けたほうが良いです。
摂り過ぎると、胃腸を弱らせてしまいます。
また、冷やした飲み物は、入りやすいため、つい飲み過ぎて過剰摂取になっても分からないという危険もあります。
もし冷たいものがやめられなかったり、欲求が強いのであれば、毒素の蓄積が多いため、と考えましょう。
つまり、その場合に必要なものは、冷たいものではないのです。
必要なのは、毒出し、毒素の対処法を学ぶことなのです。
水分は天然の軟水(できれば硬度50以下)がおすすめですが、がぶがぶとむやみに量を飲めば良いかというと、それも良くないです。
その人の胃腸がどのような状態か、腎臓の状態はどうか?などによって、様々に変えていく必要があります。
すなわち、細やかな個々の対応が必要となります。

★『無塩食概論』のシリーズでも、熱中症について詳しく解説していますので、まだお持ちでない方はこちらをご覧ください。
 ⇒ https://www.yasukonishino.com/dvd.html
すでにお持ちの方は、再度、ご覧になってみてくださいね。

熱中症コラムは続きます。

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